多摩川の樹木、草花、蝶々、野鳥をメインにくらしに役立つ情報を発信
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詩~「蜂」

蜂   書物を広げ 語りかける老人の背後に 丘に向かう石段がある 不揃いな自然の石を集めて 傾斜はゆるい 青い花を咲かせた釣鐘草が 細長い茎を捩じるように揺れ 大きな蜂が二匹 波のように交互にやって来ると 淡い …

詩~「星群」

星群   シンバル わわっと背を揺すられる その後ろで ヒューと 花火のように 高く昇っていく音 ペルセウス座流星群が見えるかもしれない 明かりは消してある ベランダの天井が仄白い そこに 柱の影が折れて二本 …

詩~「薔薇の谷」

 薔薇の谷   ひそかに 父の椅子を外して 始まった秋 大きな実がはじけ 鳥が群がる あらゆる方角で 歓声ばかりが大きく 熟れすぎてか 熟れないままでか 実はみずから あらわに皮を剥ぐ どこから取りつくにして …

詩~「残響」

残響 投げられた マンドリン 波うち際 胴の中を走る 微量の砂 波のざわめきを割って ゆれあがる残響 硬く厚く 明け方 壁の海図に 亀裂を走らせる いくつもの半島 横たわる湾 砂丘をなぞり 汀をなぞり 見知らない海鳥の影 …

詩~「流体」

流体 なぜ馬なのか それも白い 疾走する肢体が 薄明のなか 青ざめて見える 濡れた砂に 私が残した旋律 わたしの歌はやがて乾き 砂はうねって丘をつくった だが やさしい稜線 などと なぜ感じるのか 大きく揺れあがる馬の背 …

詩~「視線」

視線   雲の岸辺で 見開かれている目 その強い視線 白い鋭い光 ぐっとこちらを射ると 光は瞳の外に 花びらのように弾け散り 目の輪郭は見えなくなる 見えない 捉えられない 熱 こちらを射る一瞬 白く燃える光 …

詩~蝶と日時計

蝶と日時計 文字や標が 刻まれて円状に並び 古い石盤は乾いている 正午前 中心部近くに 黒い蝶が遭難した 翅を広げ 翅をすり合わせ あざとく見える 黒い蝶 その影はたよりなく 震えてうすく 正午の標までは届かない 日差し …

詩~光と球体

光と球体 ものの影を重ねて ゆがんだ球体 空洞が ぽってりと座っている 忘れられている もつれて躍る光は 球面に漉され 過去はひとつの和音にこごる ひとすじ溶け出した雫か 生まれ出た力は われ知らずあふれ 空洞のなかを駆 …

詩~鳥

 鳥   鳥が 身体を垂直に 尾を下にしたまま 枝から落ちるように すとんと下がり そのままの姿勢で 元の位置へ昇ろうとする 胸の位置に 両足をたたみ 羽根は ほとんど広げず 身体を震わせ 三十センチほどの …

詩~空と湾

空と湾   手すり 窓枠 壁 それらを逸れて 薄く 布切れのように落ちる影は 鳥のもの 岩陰では ウニが あと一晩の浅い息をつぐ 網袋に集められ 実験用です 触らないでください そう書かれた札をつけて 瑠璃色の …

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