あなたは、お正月にどんな花を飾りますか?結論から言ってしまえば、気持よくお祝いが出来ればどんな花でもよいと思います。ただ、昔から先人が選んできたものにはどのような意味があるのかを知ることも無駄にはならないでしょう。そこで少し調べてみました。

縁起物
新春を祝う慶事のため、お正月飾りにはやはり縁起物がよいとされています。特に松竹梅は有名です。松や竹は冬でも青々としている常緑性の植物であること、梅はもっとも早く開花することから、縁起がよい植物となりました。最近では花言葉でよい意味を持つ種類も、寄せ植えやリースでよく用いられています。現代は種類によっては冬でも生花を購入できるため、種類を選ぶ選択肢は昔よりも多いです。

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正月花の定番といえば、真っ先に名前があがるのが松です。常緑樹で冬でも青々とした葉を茂らせていること、寿命が長く樹齢数千年という松も存在することから「健康」と「永遠の命」の象徴とされました。花言葉にも「不老長寿」「永遠の若さ」と、似た意味の言葉があります。由来はもちろん、松が長寿の常緑樹だからです。松の花言葉は他にもあります。

ネガティブな花言葉とその由来
松の花言葉には「同情」「哀れみ」という少しネガティブなものもあります。ギリシャ神話が由来です。主神ゼウスの母である女神レアが、ある日とある男性に恋しました。しかしその男性にはすでに恋人がいたため、レアの気持ちを受け入れませんでした。怒ったレアはその男性を松の木に変えましたが、すぐにそれを悔いて松の木の下で泣き続けます。この悲劇に同情した息子のゼウスが、松をいつまでも若々しい常緑樹にしました。

松の花言葉まとめ
ポジティブな意味の花言葉:「不老長寿」「永遠の若さ」
ネガティブな意味の花言葉:「同情」「哀れみ」

五葉松とは?
五葉松は「縁起のよい木」として古くから親しまれている松科松属の常緑針葉樹高木です。成長がゆっくりしていて、厳しい環境への適応力が高く育てやすいので、盆栽入門種としても世界的に人気です。

2.竹
竹は松と並ぶ正月花の定番植物です。冬でも落葉せず、みずみずしい緑を保っていることと、まっすぐに成長する姿と強い風や嵐にあっても折れない強さから、「誠実な心」「強い志」の象徴とされています。
竹の花言葉は「節度」「節操のある」です。竹の茎には節があることに由来しています。一方、ヨーロッパでは「忠義」「忠誠」「不動」「耐久性」という花言葉があります。これらの花言葉は、竹のまっすぐ伸びて強い風にも折れないしなやかな強さが由来です。

竹の花言葉まとめ
日本の花言葉:「節度」「節操のある」
ヨーロッパの花言葉:「忠義」「忠誠」「不動」「耐久性」

3.梅
梅は松・竹と並ぶ正月花の定番です。松・竹・梅の3種類をあわせて「歳寒三友」または「厳寒三友」と称します。梅は他の花よりも早く咲くこと、そして寒さの残る季節によい香りのする花を咲かせることから、「出世」「開運」の象徴とされています。 

梅の花言葉
梅には全般の花言葉と色別の花言葉があります。全般の花言葉は「高貴」「高潔」「忍耐」です。色別の花言葉は、紅梅は「優美」、白梅は「気品」といいます。いずれも梅の凛とした花姿や、寒い季節にも負けずに美しい花を咲かせる強さが由来です。