お正飾りにピッタリな植物月の続編です。

7. 南天

赤い実が特徴の縁起物
南天は古くから縁起物とされた植物で、お正月飾りの定番の1つです。花が咲くのは夏ですが、冬につける赤い実のほうが観賞価値が高いため、冬が見頃の時期とされています。江戸時代は厄除けの庭木として、玄関先によく植えられていました。南天という名前も、語呂合わせで「難(ナン)を転(テン)じる」という意味があると言われています。

全般・色別の花言葉
南天全般の花言葉は「私の愛は増すばかり」「機知に富む」「よい家庭」「福をなす」です。色別の花言葉ですが、南天には白い実をつける品種があり、赤い南天と区別して「白南天」と呼ばれています。白南天の花言葉は「深過ぎる愛」「機知に富む」「募る愛」、赤南天は「幸せ」「私の愛は増すばかり」「よき家庭」です。

南天の花言葉まとめ
・全般の花言葉:「私の愛は増すばかり」「機知に富む」「よい家庭」「福をなす」
・白南天の花言葉:「深過ぎる愛」「機知に富む」「募る愛」
・赤南天の花言葉:「幸せ」「私の愛は増すばかり」「よき家庭」

8. 千両 
お金の名前を持つ縁起物
千両は南天と同じく、冬にきれいな赤い実をつける植物です。昔の大金の名前を持つこともあって、商売繁盛・金運上昇の縁起物とされています。同じく大金の名前を持ち、見た目も似ている万両と一緒に「千両・万両」として、お正月飾りに使用することも多いです。
千両の花言葉
千両の花言葉は「利益」「祝福」「富」「財産」「恵まれた才能」「可憐」です。「利益」「富」「財産」といったお金に関する意味は、お金の名前と商売繁盛の象徴であること、そして赤い実をたくさんつける豊かな姿に由来しています。「恵まれた才能」や「可憐」の由来も、赤い実をつけたときの豊かで端正な姿からです。黄色い実をつける品種もありますが、色別の花言葉はありません。

9.  ハボタン

紅白2種類の色を持つ
ハボタンの美しい葉色は、赤と白の2種類があります。日本では昔から紅白が縁起のよい色とされていたため、ハボタンも縁起物となりました。しかもハボタンの見頃の時期は葉が色づく11月~2月のため、時期的にもお正月の飾りにするのにピッタリなのです。
牡丹の代用品になった植物
ハボタンの名前の由来は、色づいた葉が幾重にも重なった姿が、ボタンの花に似ていることからです。これが正月飾りに使われる要因です。昔はお正月飾りに冬に咲くボタンの花を使っていました。ところがいつの間にか、ハボタンがお正月飾りに盛んに使われるようになります。理由はハボタンのほうが安価で丈夫で育てやすかったからです。見頃の時期が似ていることも、さらに都合がよかったのですね。
ハボタンの花言葉
ハボタンの花言葉は「利益」「祝福」「慈愛」「愛を包む」「物事に動じない」です。「祝福」は紅白の色合いから、お正月飾りに使用されているめでたい植物であることに由来しています。「利益」はキャベツの仲間であることから同じ花言葉がつけられたという説と、中国の「三国志」の時代の軍師・諸葛孔明がキャベツを栽培して兵士たちの食糧にしたことにちなむという説があります。

ハボタンの花言葉まとめ
全般の花言葉:「利益」「祝福」「慈愛」「愛を包む」「物事に動じない」
・色別の花言葉はなし