商社マンの家族として二度に亘り12年間パリで生活をしました。パリといえばエッフェル塔やルーブル美術館、或いはフランス料理、ファッションなどの華やかなことを思い浮かべます。

この度 私は現地での生活を通して見たフランスとフランスから見た日本、それぞれの機会に見たり聞いたり、そして知り得たことを記すことで素顔のパリをほんの少しでも伝えることが出来たらと思うようになりました。

長い間パリ帰りと言わないように心がけて暮らしてきました。それも既に一度目の渡仏から半世紀50年、二度目からも30年が過ぎ、記憶もかなりおぼろげになってきました。

「おぼろげ記憶帖」フランス篇として人生を顧みつつ思い出を素直に綴ることに致しました。                               

東 明江